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そこは、通りの左右に靴屋さん、服屋さん、コーヒーショップなど、たくさんのお店が軒を並べて続く商店街。 ちょうどお昼時で、買い物に来たお客さんたちが、ゆっくりと店頭を眺めながら歩いています。 薬局から、小さな男の子を連れた若いお母さんが出てきました。手には既にいくつかビニール袋を提げて、見るからに重そうです。 その後を、おぼつかない足取りで付いていっていた男の子は、薬局を出たばかりのところで急に立ち尽くすと、 「ウワーーーーーーッ!!」と、顔を真っ赤にして泣き出してしまいました。 そして、振り返ったお母さんに、何かをねだるように両手を挙げています。 それを見ていたお母さんが、仕方がないわねという顔で、今、薬局で買った商品が入っているビニール袋を男の子の前に差し出してあげると、男の子はぴたりと泣き止んで、ちっちゃな手で、それを握りしめました。 荷物を抱えて大変なお母さんは、「ほら、行くよ」と男の子を促しますが、男の子は、手にした荷物を腕に通そうと、不器用な手で一生懸命です。 親指に引っ掛かっていたのを、んしょんしょとくぐらせて、やっとのことで腕に通すことが出来ました。 そんな様子を焦れったそうに見ていたお母さんは、手をつなごうと差し伸べますが、男の子はよたよたと危なげに、前にいるお母さんのほうへと向かっていきます。 まだ身長が70センチにも満たない男の子が持つには、その荷物は少し重すぎるようでした。 ようやくお母さんに追いついて、手を伸ばした男の子の手を取ったお母さんは、そのまま、我が子をひょいと抱き上げてしまいました。 お母さんの腕の中に納まっても、男の子は手にした荷物をしっかりと握りしめ、放そうとはしませんでした。 「ぼくのもの」 |
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